Aer City Pack Pro 2 を調べると、同じ名前でCordura(無印)・X-Pac・Ultraの3種類が出てきます。しかも価格は20Lで39,600円から52,800円まで1万3千円以上ひらく。
「何が違って、どれを買えばいいのか」が公式ページを3つ並べても読み取りにくいので、この記事ではAer公式が公表している実数値だけで差を整理します。
先に結論を言うと、3素材は上下関係ではなく「生地違いの同一モデル」です。形も容量もポケットも同じで、変わるのは生地に由来する重量と、その代金、そして選べる色。ここを押さえれば、選択は「重さの差にいくら払うか」という一点に絞れます。
3素材の違いは「重量・価格・色」の3点だけ
| 項目 | Cordura(無印) | X-Pac | Ultra |
|---|---|---|---|
| 本体素材 | 1680D CORDURA®バリスティックナイロン(bluesign®認証) | Dimension-Polyant社 VX-42 X-Pac™ | Challenge Sailcloth社 Ultra400X(UHMWPE) |
| 価格(20L/24L) | 39,600円/44,000円 | 45,100円/50,600円 | 52,800円/59,400円 |
| 重量(20L/24L) | 1,230g/1,300g | 1,165g/1,230g | 1,110g/1,170g |
| カラー | Black/Navy/Olive | Blackのみ | Blackのみ |
| 品番(20L/24L) | AER-21063/21064(Black) | AER-29063/29064 | AER-28063/28064 |
| 寸法 20L | H44.5×W30.5×D18cm(3素材共通) | ||
| 寸法 24L | H46×W31.5×D18cm(3素材共通) | ||
| PC対応 | MacBook 16インチまで(3素材共通) | ||
表の下3行が本題です。寸法・PC対応は3素材で1mmも変わりません。公式の仕様欄を突き合わせると、YKK®ジッパー、Duraflex®ハードウェア、ナイロンリップストップのライナー、大きく開くメイン収納、クイックアクセスのトップポケット、サイドのボトルポケット、スマートトラッカー用の隠しポケット、ラゲージハンドル用パススルー、位置を変えられるキーチェーン、人間工学ハーネスまで全項目が同一の記述でした。
20Lと24Lのサイドポケット構成の差(20Lは片側がファスナーポケット)も素材に関係なく共通です。
つまり素材で変わるのは、生地の重さ・生地の値段・生地の色。使い勝手そのものは選び直しても変わりません。
重さの差を「1gあたりの代金」に直す
差額と軽くなる量を、公式値からそのまま割り算します。
| 比較 | 軽くなる量 | 差額 | 1gあたり |
|---|---|---|---|
| 20L:X-Pac vs Cordura | −65g | +5,500円 | 約85円 |
| 24L:X-Pac vs Cordura | −70g | +6,600円 | 約94円 |
| 20L:Ultra vs Cordura | −120g | +13,200円 | 110円 |
| 24L:Ultra vs Cordura | −130g | +15,400円 | 約118円 |
数字にすると、X-Pacは「Ultraの半分の軽量化を、Ultraの4割の追加料金で得る」という位置にいます。1gあたりの単価もX-Pacのほうが2割ほど安い。「軽さの価格効率」だけを見るなら、X-Pacが最も割安です。
もうひとつ見落としやすい事実があります。24LのUltra(1,170g)は、20LのCordura(1,230g)より60g軽い。そして24LのX-Pac(1,230g)は、20LのCorduraとぴったり同じ重さです。
「軽くしたいから小さいほうを選ぶ」という発想は、この製品では素材を変えることで回避できます。容量を諦めずに軽くする道があるわけです。
素材ごとに何が変わるのか
Cordura:基準になる1680Dバリスティックナイロン
無印のCity Pack Pro 2 に使われているのは、1680デニールのCORDURA®バリスティックナイロン。太い糸を密に織った布で、表面の擦れに強く、折りジワが残りにくいのが織物の長所です。
反面、3素材で最も重く、3色展開(Black/Navy/Olive)があるのはこのモデルだけ。色で選ぶならCordura以外に選択肢がありません。
X-Pac:フィルムを挟んだ積層生地
X-Pac版はDimension-Polyant社のVX-42。同社が公表している構成は、420Dナイロンの表地、X状に走るポリエステル糸、PETフィルム、裏地の4層を貼り合わせた積層生地です。表面にうっすら見えるX状の格子がこの糸で、張りのある平滑な質感になります。
注意したいのは、生地自体はフィルム層で水を通しにくい構造でも、Aer公式はX-Pac版に「防水」の記載をしていない点。
バッグは縫い目とファスナーから染みるので、生地の防水性がそのままバッグの防水性にはなりません。この整理は別記事にまとめています。
Ultra:超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)の生地
Ultra版はChallenge Sailcloth社のUltra400X。Aer公式の説明では、ナイロン等に比べて耐摩耗性に優れ、約20%軽量。UHMWPE製で耐水性があり、重量あたりの強度はスチールの15倍とされています。3素材で最軽量なのはこの生地の比重によるものです。
ただしAer公式は同じページで、「生地の表面にシワや折り目のような跡が付いていることがある。これはUltra素材の特性で品質に問題はない」と明記しています。
つまり買った時点で折りジワが見えることがあり、それは仕様です。織物のCorduraに慣れていると気になる可能性があるので、店頭で実物を見られるなら見てから決めるのが安全です。
どれを選ぶか|用途別の判断
色で選びたい、または予算を抑えたいならCordura。NavyとOliveがあるのはこのモデルだけで、価格も最安です。1,230g/1,300gは決して重い部類ではなく、ノートPCと充電器を入れた総重量で見れば差は数%に収まります。
雨の日も同じバッグで通勤・外出するならX-Pac。積層生地なので、小雨程度なら生地面で水が止まります(縫い目とファスナーは別)。
軽量化もCordura比で65〜70g取れて、追加料金は5,500〜6,600円。この記事で「迷ったらこれ」と書いたのは、軽さ・価格・雨の3点でバランスが崩れないからです。ただし2026年9月時点では在庫切れなので、急ぐならCorduraを選んでください。
毎日背負う重さを1gでも減らしたい、長期の耐久性に投資したいならUltra。差額は1万3千〜1万5千円と大きいですが、24Lで20L Cordura以下の重さになる唯一の選択肢です。シワ跡が仕様であること、黒しかないことを納得できるかが分かれ目になります。
買う前の注意点
1. X-PacとUltraは黒しかありません。Navy/Oliveが欲しい場合は自動的にCordura一択です。
2. Ultraの折りジワは公式が「仕様」と明言しています。到着時に跡があっても不良ではないため、返品理由になりにくい点は理解しておいてください。
3. 流通が素材ごとに違います。2026年9月時点で、X-Pac 24LはAmazon.co.jpが直接販売しています。Cordura 24Lは国内正規店の出品。
一方、City Pack Pro 2 UltraはAmazon.co.jpに出品が見当たらず、購入は公式オンラインストアか取扱店になります。
Amazonで「City Pack 2 Ultra」と出てくるのは16Lの別モデル(City Pack 2)なので、Pro 2と混同しないでください。
4. 24Lは3素材とも高さ46cm。国内線の100席未満の機材は持ち込み上限が高さ45cmなので、素材を変えても1cm超える点は変わりません。100席以上(55cm)なら問題ありません。
編集部の結論
Corduraの20Lと同じ1,230gで、容量は24L。差額6,600円で70g軽くなり、積層生地で小雨にも強い。2026年9月時点ではAmazon.co.jpの直接販売があるので、出品者を気にせず買えるのも利点です。
- 24Lなのに20L Corduraと同じ1,230g
- 軽量化1gあたり約94円=3素材で最も割安
- フィルム積層生地で小雨なら生地面で止まる
- 色はBlackのみ
- 縫い目・ファスナーは防水ではない
- 高さ46cmで小型機(100席未満)の上限45cmを1cm超える
3色から選べる唯一のモデルで、最安。1,300gは重い部類ではなく、色に価値を感じるならここで決めて後悔はしません。Amazonの出品は国内正規店で、在庫数が少ない時期があります。
- Black/Navy/Oliveの3色
- 3素材で最安(24Lで44,000円)
- 織物なので折りジワが残りにくい
- 3素材で最も重い(24Lで1,300g)
- Amazonは正規店出品で在庫が薄いことがある
- 高さ46cmで小型機の上限45cmを1cm超える
24Lで1,170g。20LのCorduraより60g軽い、唯一の「大きいのに軽い」選択肢。2026年9月時点ではAmazon.co.jpに出品がなく、公式オンラインストアか取扱店での購入になります。
上のAmazonボタンは検索結果に飛ぶので、表示される「City Pack 2 Ultra(16L)」は別モデルだと理解して見てください。
- 3素材で最軽量(24Lで1,170g)
- Aer公式が耐摩耗性・耐水性・強度を明記
- 容量を諦めずに軽くできる
- 差額15,400円(1gあたり約118円)
- 折りジワが「仕様」と公式が明言
- 色はBlackのみ・Amazon未取扱
よくある質問
Q. Ultraは無印より頑丈ですか?
A. Aer公式は「ナイロン等に比べ耐摩耗性に圧倒的に優れる」と説明しています。ただし縫製・ジッパー・ハードウェアは3素材共通なので、バッグ全体の寿命が生地だけで決まるわけではありません。
Q. X-PacとUltra、どちらが防水ですか?
A. Aer公式はUltraに「耐水性」と記載し、X-Pacには防水・耐水の記載をしていません。
ただしどちらも縫い目とファスナーは防水構造ではないため、豪雨で中身を守る用途にはレインカバーが必要です。
Q. 20Lと24Lはどちらが良いですか?
A. 奥行18cmは両サイズ共通で、増えるのは高さ1.5cmと幅1cmだけです。詳しくは20Lと24Lの違いの記事で公式値を並べています。
Q. 「City Pack 2 Ultra」とは別物ですか?
A. 別物です。City Pack 2は16Lの別モデルで、この記事で扱う City Pack Pro 2(20L/24L)とはサイズも価格も異なります。
Amazonの検索結果で混在するので、品番(AER-28063/28064)で確認してください。
CONCLUSION
選ぶ基準は「重さの差にいくら払うか」と「色が要るか」の2つだけ。
Cordura・X-Pac・Ultraは寸法もポケットもPC対応も同一で、違うのは生地由来の重量・価格・色です。色ならCordura、雨と軽さのバランスならX-Pac、最軽量ならUltra。24LのUltraが20LのCorduraより軽いという事実は、「小さいほうが軽い」という前提を外してくれます。
価格について:記載の価格帯はAmazonの実勢価格をもとにした目安です。セールや在庫状況により変動するため、購入前に必ずリンク先で最新価格をご確認ください。






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